対人恐怖症は甘えでしょうか?

対人恐怖症の人を苦しめることの一つに、対人恐怖症なんていうのはただの甘えではないのか?という偏見があります。残念なことに、対人恐怖症という言葉を隠れ蓑にして怠惰な生活をしている人がいることは否定しません。だからといって、対人恐怖症の人全員を意思の力が足りない、甘えていると決め付けるのは間違いです。

誰でも、不安を感じることはあります。不安で不安で、その不安に正常な活動が妨げられたという経験をしたことはないでしょうか。対人恐怖症を理解できないという人は、想像をしてみてほしいのです。

例えば、出かけ先で家のカギを閉めたかどうかが気になったことはありませんか?カギでなくてもかまいません、ストーブや、やかんを火にかけたままではなかったか、家を出てから気になったという体験が誰でも一度はあることと思います。いつもはちゃんとしているんだから、今日だって大丈夫と思っても大丈夫だと言い聞かせても不安で、何をしていてもそればかりが気になったことはありませんか。結局一度家に戻ってしまったり、もしくは家に帰ってからやはり大丈夫だったことを確認してほっとしたり、そんなことはないでしょうか。

この時不安だったのは、あなたが弱いからでしょうか?意思の力で不安をコントロールできなかった自分を責めるでしょうか?きっと、そんなことはないと思います。対人恐怖症の人が感じる不安や恐怖も、同じようなものなのです。意思の力でコントロールしようとしても、不安や恐怖が沸いてきてしまいます。そんな状態が四六時中、毎日続いたらどれだけ辛いかと思いませんか。しかも、対人恐怖症の人には動悸や体の震えなどの身体症状も、多くの場合で伴います。辛さはどれだけのものでしょうか。

不安に襲われている人を、甘やかすなという考え方ではなく、理解してあげてほしいと思うのです。あなたにとっては何でもないことでも、対人恐怖症の人にとっては大きな問題だということもあります。多くの対人恐怖症の人は自分で自分を責めています。そこに周りの人までも甘えていると責めていては、症状の改善は望めません。あなたの周りに対人恐怖症の人がいるならばまずは病気の症状を理解していくことが大事です。


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