対人恐怖症の克服に必要な心のケアとは。カウンセリングと心理療法の違い
対人恐怖症の診察をしている精神科や心療内科の医師の中には、残念ながら事務的に問診をして薬の処方しかしないという医師がいます。しかし、対人恐怖症は風邪とは違いますので、薬を飲んでいれば治るという病気ではありません。薬はあくまで対症療法であって、症状を軽減することはできても根本から治すことはできないのです。そのため対人恐怖症の治療は、必ず薬による治療と心のケアを合わせて続けなくてはなりません。
しかし、日本では心のケア医療が欧米ほど一般的ではありませんので、心のケアと言われてもイメージが沸かないという人も多いのではないでしょうか。カウンセリングだ心理療法だと言われても違いが分からないという人もいることと思います。
心のケアとは簡単に言えば、自分らしく安心して毎日を送ることができるようなサポートを受けることです。対人恐怖症の場合にはそれが、不安や恐怖の原因を探り解消していくことであり、不安や恐怖のコントロール法や対処法を学ぶことになります。掲げている診療名がカウンセリングになっていても、心理療法になっていても、その点は基本的に同じと考えて頂いて結構です。では、この二つの違いはどこにあるのでしょうか。
心理療法とは、投薬 や手術などの処置ではなく、精神分析、暗示などの心理的な技術を用いて心の問題を解決する治療法です。心理療法には様々な手法があり、アプローチの方法はそれぞれ異なります。そしてカウンセリングは、その心理療法の手法の一つなのです。カウンセリングの特長は、主役が患者の側にあることです。カウンセラーは基本的には聞き役に徹します。何か提案したり指示を与えるよりは、患者自身に少しずつ自分のことを話させながら時間をかけてゆっくりと問題の原因や解決法に気づかせるように導びくのです。
ただし、カウンセラーの治療だから、何も指示がもらえないということはありませんし、逆に別の心理療法を受ける場合にカウンセリングをしてもらえないというわけではありません。心理療法を行う場合、基本になる手法を軸にして ある程度臨機応変な心理療法を用いて心のケアにあたるからです。
自分に必要なのがカウンセリングなのか心理療法なのかと神経質に考える必要はありません。どんな治療がベストなのかも含めて一度プロの専門医に委ねてみればいいのです。
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