対人恐怖症とうつ病の違いを見分けるポイント
対人恐怖症は、対人恐怖症以外の様々な病気と影響関係にあることが多々あります。パニック障害や脅迫障害などがありますが、一番はやはりうつ病です。対人恐怖症はうつ病との併発率が非常に高いのです。では、自分は対人恐怖症なのか、うつ病なのか、それとも両方を併発しているのかと悩む人もいると思います。
うつ病は一言で言えば気分障害です。気分が落ち込み、不安や焦燥感を感じたり、思考がまとまらず、集中できないなどの症状がみられます。それにより、著しく意欲の低下がみられ、気力がなくなる傾向があります。うつ病も、対人恐怖症と同じく、甘えの病気、怠けと偏見を受けることがありますが、うつ病患者の脳内では神経伝達物質であるセロトニンやノルアドレナリンが減少し、情報伝達がうまく行われていないことがわかっています。うつ病は脳内神経伝達物質の疾患で、決して意思の力や精神論で解決できるものではありません。自殺を考える人も少なくないため、専門医のもとで適切な服薬と治療を継続していくことが必要です。
対人恐怖症との違いは、対人恐怖症が主に対人場面で不安を生じるのに対して、うつ病は気分の落ち込みなどの症状がいつまでも継続してしまうところにあります。また、うつ病には、うつ状態と正反対に異常な感情の高揚や意欲の活発化を示す躁状態や、躁うつの特徴を順番に繰り返す場合もあります。対人恐怖症の症状に加えて、これらのうつ症状に心当たりがあれば、うつを併発していることを疑ってみるべきでしょう。
うつ病の診断は、うつの特徴的症状が2週間以上続き社会生活に支障をきたしていることが診断の基準になります。うつ診断の基準は一般的にアメリカ精神医学会による国際基準で判断されます。うつ症状は他の病気から引き起こされることがありますので、うつ病を引き起こす病気がないかも確認されますが、対人恐怖症はまさにうつを引き起こす病気の一つなのです。
また、うつによる気分の落ち込みや意欲の低下から人と接することに抵抗を感じるようになり、うつから対人恐怖症を発生することもあります。対人恐怖症か、うつか、どちらが先になっているのかを見分けるのは難しいところですが、うつにも対人恐怖症にもそれぞれ適切な治療がありますし、併発しているなら例えば抗うつ薬で有効に治療ができます。
自分の症状をよく見極め、もしくは信頼できる専門医のもとで適切な治療を受けることが大切です。
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