よくある勘違い。対人恐怖症の人は友人は欲しくない?

対人恐怖症に関して、周囲の人が勘違いをしていると感じることがよくあります。対人恐怖症とは、つまり人と関わることが怖いのだから、一人にしておいてあげるのが一番だ、というものです。これは、基本的には大きな勘違いです。確かに、対人恐怖症の人を無理に飲み会に誘ったり、カラオケで歌わせようとしたりというのであれば、対人恐怖症の人にとってみればひどく苦痛で恐怖を与えることになるでしょう。しかし、対人恐怖症の人は本心から、一人でいたい、友人なんていらないと思っているわけではないのです。

対人恐怖症の根本にあるのは、多くの場合で自己否定と、自分が他人に対して不快な思いをさせたらどうしようという恐怖です。そういう思いは、日本人ならば誰でも少しは覚えがあるはずですが、これが重症化していった時に対人恐怖症になってしまいます。その結果、誰かに迷惑をかけるくらいならば一人でいたいという間違った方向に思い込んで、ひきこもってしまったり、社会生活に支障をきたすことがあります。しかし、この一人でいたいという気持ちは、対人恐怖症の人の本意ではないということを理解していただきたいと思います。

対人恐怖症の人も、友人を作ったり、恋愛をしたり、結婚したりしたいという普通の人と同じ気持ちを持っているのです。ただ、それが不安によって妨げられたり、うまく表現できていないだけなのです。願望そのものがないというのは勘違いです。むしろ、そういったことをしたいという気持ちが強いからこそ、一方で不安も強くなってしまうのだということができます。

ですから、もしあなたの友人が対人恐怖症になってしまったとして、その友人があなたと距離を取ろうとしているように感じたとしても、あなたからも距離をとろうとするようなことはしないであげてください。その行動は、あなたを思いやる気持ちや、本当はもっとあなたと仲良くいたいという気持ちからきているものかもしれないのです。適度な距離を保ちながら、それでもあなたが友人のありのままを受け入れて付き合っていけば、友人にとってあなたはかけがえの無い支えになることと思います。

対人恐怖症は、適切な治療をすれば治ります。そこに、友人や周囲の理解と支えがあれば、対人恐怖症はもっと克服しやすい病気になるかもしれないのです。


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